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社会価値と経済価値を循環させ、持続可能な食の未来を切り拓く「食の価値循環プラットフォーマー」へ

代表取締役社長執行役員 兼 COO 國分晃
代表取締役社長執行役員 兼 COO
國分 晃

2050年を見据え、国分グループの目指す姿を問い直す

2025年を終え、国分グループはこれまで積み重ねてきた歩みを礎に、次の成長を見据える新たな局面を迎えました。そして2026年、第12次長期経営計画(以下、第12次長計)をスタートしました。この節目にあたり、強く感じているのは、私たちを取り巻く経営環境が、もはや従来の延長線上では見通せない局面に入っているということです。 気候変動の深刻化、人手不足による物流の構造的な問題、人口減少による国内市場の変化、地政学リスクの高まり、そしてAIをはじめとするデジタル技術の急速な進展。こうした変化は、一時的な逆風ではなく、私たちの事業そのものに関わる、避けては通れない「メガトレンド」であると捉えています。 だからこそ、第12次長計では目の前の課題への対応にとどまらず、2050年を見据えたバックキャストの視点から、国分グループの目指す姿をあらためて問い直しました。

今回の第12次長計の背景には、第10次・第11次長計を通じて進めてきた変革の積み重ねがあります。第10次長計では、卸基盤再構築という大きな変革に踏み出し、第11次長計では、その構築した基盤を生かし、食に関わるあらゆる事業者だけでなく、生活者までを対象に含め、食のバリューチェーン全体へと視野を広げていきました。私は、この10年が一つの変革期だったと思っています。こうした蓄積があったからこそ、第12次長計では、国分グループの次の役割をより明確に打ち出すことができたのだと思っています。

第12次長計で示した「食の価値循環プラットフォーマー」という意志

代表取締役社長執行役員 兼 COO 國分 晃

第12次長計で私たちが掲げた新たなビジョンが「食の価値循環プラットフォーマー〜より地域へ、さらに世界へ〜」です。 この言葉には、単に商品を流通させる企業ではなく、食を取り巻くさまざまな社会課題に向き合い、生産者から生活者までをつなぎながら、価値を循環させる存在でありたいという意志を込めています。私は、社会課題に向き合うことと、事業として成り立たせることは、決して別のものではないと考えています。むしろ、地域課題や食の課題、環境の課題に真摯に向き合い、それを継続可能な事業として回していくことこそが、これからの企業経営に求められる姿であると思っています。 今回、あえてこの言葉をビジョンの中心に据えたのは、きれい事で終わらせず、事業として実装し、継続的に回していく覚悟を明確にするためです。その実現に向けては、営業活動や顧客接点、提案内容、現場で得られた知見を生かしながら、AIを活用して価値創造の精度を高めていきます。また、地域の中に深く入り込み、社会課題の解決に関わること。日本の食文化や食品の価値をグローバルにも広げていくこと。その両方を見据えることで、国分グループの役割はさらに大きく、かつ明確になっていくと考えています。

マテリアリティを見直し、人の力とデジタルの革新力を掛け合わせる

第12次長計の策定に伴い、マテリアリティも見直しました。 見直しにあたって重視したのは、2050年を見据えたバックキャスト視点、ステークホルダーからの要請、そして国分らしさの3つです。国分グループが創業から300年以上受け継いできた社是の「信用」や企業理念 「継続する心・革新する力」、そして行動規範である「平成の帳目」は、私たちが進むべき道を照らし続ける「確かな道標」です。一方で、それを現代の経営や事業の言葉に置き換え、実行可能な形にしていく必要があります。 重要なのは、マテリアリティを単なる開示項目で終わらせないことです。社会課題への対応を「守り」にとどめず、新たな事業機会や価値創造へとつなげていかなければなりません。

国分グループの強みは、全国ネットワークと長年培ってきた「信用」、そして現場でお取引先や地域と向き合う人の力にあります。AIがどれだけ進化しても、現場で得られる気づきや対話の中から生まれる暗黙知は、簡単には代替できないと私は考えています。実際、国分グループには、川上から川下まで、あらゆる業態、あらゆるカテゴリーにまたがる「食のデータ」と「現場での経験知」が蓄積されています。一方で、こうした知見も、可視化されて、循環されなければ十分な力にはなりません。そこで私たちは、営業活動や提案、物流現場の知見などをデジタルデータとして蓄積し、共有する基盤づくりを進めています。国分グループならではの感性、現場での経験知、ネットワークと組み合わせながら、自分たちの強みをさらに高める形で活用していくことが重要です。

信用と期待に応え、食の未来をともにつくる

食は、人の暮らしや健康、地域社会、産業、そして国の基盤そのものに関わる重要な領域であり、今その価値があらためて見直されています。国分グループがこの領域に深く関わり、地域や世界とつながるポテンシャルを持っていることは、大きな責任であると同時に、広がる可能性でもあります。 従業員一人ひとりには、「自分たちにはできる」という自覚とともに、サステナビリティを「自分ごと」として捉える姿勢を持ってほしいと思います。また、お取引先や地域社会の皆さまには、未来をともにつくる「共創圏パートナー」としてともに歩んでいただきたいと願っています。「国分グループならやってくれそうだ」 「一緒にやれば形にしてくれそうだ」という皆さまからのご期待は、私たちが300年余りの歴史の中で積み重ねてきた「信用」の証でもあります。 国分グループには、ヒトとヒト、そして地域や社会をつなぎながらともに歩んできた歴史があります。私たちはこの源流を受け継ぎ、サステナビリティスローガンである 「Social Impact for the Future」のもと、日々の業務を通じて「未来のための社会的影響」を創出し、持続可能で豊かな社会の実現に貢献していきます。