トップメッセージ
多様なパートナーとともに新たな価値創造に挑みます
國分晃
300年余年の歩みを受け継ぎ、食品卸売業として社会課題に取り組む
国分グループでは、2020年にSDGsステートメントを策定し、SDGsに対する取り組みを明確にしました。策定の背景には、創業期から受け継がれてきた国分の行動憲章「帳目」があります。SDGsステートメントは、300年以上にわたって培われてきた企業文化や理念を、現代のフレームワークであるSDGsを通じて再定義したものにほかなりません。2026年からは、ステークホルダーの声も取り入れ、自社の事業活動において優先的に取り組むべき重要課題として、9つのマテリアリティを再定義しました。私たちは第12次長期経営計画においても、これらを事業活動の核として明確に位置付けています。
サステナビリティ分野においてさまざまな重要課題があげられる中、マテリアリティのテーマの一つである「未来のために(地球環境)」は、私たち食を扱う事業者にとって大きく関わる問題です。地球温暖化による気候変動は、農作物の収穫量や品質の低下など、食品業界に大きな影響を及ぼしています。一方で、食品業界もまた原材料の生産や加工、流通などを通じてGHGを排出し「地球環境」に負の影響を与えています。世界的にGHG排出量削減の目標が強化されており、国分グループにおいても2030年度の削減目標を30%から60%に引き上げました。
さらに、Scope3のGHG排出量を正確に把握するために管理システムを刷新し、2025年4月から新たにサステナビリティERPの運用を開始しました。Scope3の削減は、お取引先や共創圏パートナーの協力なしには実現できません。今後は脱炭素に向け、より具体的な道筋を描いていく必要があります。
同様に、国分グループが主導して取り組めるテーマは他にもあります。その一つが食品ロスの削減です。食料自給率の低い日本において、まだ食べられる食品が大量に廃棄されている現状があり、中間流通である私たち卸売業が、製造者と販売者に働きかけ、ともに協力して削減してゆかなければなりません。また、当社では、AIを活用した需要予測システムなどの新技術により、発注や在庫管理の精度を高め、食品ロスの削減に努めています。併せて、非プラスチック素材やリサイクル可能な包装材の採用、環境配慮型商品の取り扱い拡大などにも、食品卸売業として注力していきます。
持続可能なサプライチェーンの構築に向けて
サプライチェーン全体で社会課題に向き合っていくことも、極めて重要です。国分グループでは「持続可能なサプライチェーン方針・ガイドライン」を策定しました。方針では、私たちの目指す方向性を明確にし、ガイドラインではサプライチェーン上のお取引先の皆さまとともに取り組むための具体的な行動指針を示しています。
2024年には、開発商品の製造委託先の皆さまを対象に、サプライヤー調査アンケートを実施しました。このアンケートは「人権」「労働環境」「地球環境」などに関するリスクの可視化を目的としており、回答をお願いする中で、特に中小企業のお取引先では現実的な制約から対応が難しいという課題があることも明らかになりました。しかしながら、こうしたリスクがあるからといって、ただちにお取引を終了することが本質的な解決につながるわけではありません。
国分グループでは、ガイドラインが一方的な基準とならぬよう、お取引先の皆さまと対話を重ねながら、双方にとってより良い方法を一緒に模索していきたいと考えています。互いに協力し合いながら丁寧に関係を築いていくことが、持続可能なサプライチェーンの構築につながると確信しています。