Interview国分の社員たち
わたしの職務経歴書
司法の道から企業法務へ。
法を通じて会社を守る
【法務】
PROFILE
キャリア入社
Asano浅野
法科大学院 修了
国分グループ本社株式会社
法務部 リスクマネジメント課
父の影響で、幼い頃から法律に関する仕事に関心を持ち、法学部、法科大学院へと進学。2020年に就活を開始し、食のインフラとしての事業基盤の安定性に惹かれて国分への入社を決めた。プライベートでは神輿の担ぎ手として団体に所属し、さまざまな地域の住民たちと交流を楽しんでいる。
※所属部署・掲載内容は取材当時のものです
CHAPTER_01
司法試験への区切りと、法務への思い
大学院を卒業した後も2年ほど司法試験合格を目指して受験勉強をしていたんですが、次第に年齢を重ねてきて、周りの友人たちが会社の主力として活躍しているのを見ると、焦りを感じ始めてきたんです。次第に勉強にも集中できなくなっていったんですよね。「今が潮時かな」と、勉強の日々に区切りをつけて就活へと切り替えました。この決断をすることに大きな葛藤はありませんでしたが、やっぱり法律に関する仕事に就きたいという思いは強くて。就職活動では企業の法務部に絞って求人を探していました。法務の求人自体がそれほど多くはないので、業界へのこだわりはありませんでしたね。国分のことを知ったのは、法科大学院の卒業生に特化したキャリア採用支援会社からの紹介がきっかけです。
人が生きるために不可欠な食品業界の中でも中間流通としてインフラを支える重要な役割を担っている、縁の下の力持ち的な部分に魅力を感じました。一方で、最初は卸売という言葉通り「商品を買い、その商品を売ることで続いてきた歴史のある企業」というイメージしか持っていなかったのですが、話を聞くにつれてその印象は大きく変わりました。安定した経営基盤を持ちながら、卸売の枠組みを越えて新しい取り組みにも積極果敢に挑み続け、変化の激しい食品業界でトップを走るリーディングカンパニーとしての責任を背負った企業なんだと、認識を改めましたね。長い歴史に裏付けられた信用と幅広い事業領域を活かし、これまでにない付加価値を生み出すためにさまざまな取り組みを行っていると知り、そうした動きを法律面でサポートできると面白いんじゃないかと思って、入社を決めました。
CHAPTER_02
法的なリスクから
国分グループのビジネスを守る
入社時、当然ながら同期はいないので、どうやって人と関わりを持っていこうかというのが最初の悩みでした。私にとっては社会に出るのも初めてだったので、余計に不安だったかもしれません。ですが入社してみると、皆さんがこまめに話しかけてくれたり、こちらの話も聞いてくれたりして、温かく受け入れてくれる雰囲気があり、すぐに馴染むことができました。
私が所属する法務部では主に、契約書の審査対応、取引先の与信管理などを行っています。契約書の審査対応とはその名の通り、当社が得意先や仕入先と締結する契約内容を審査する業務です。当社にとって不利な契約にならないよう、あらゆるケースやリスクを想定して契約書をチェックします。次に与信調査とは、継続的に安定したお取引ができる相手かどうかを調査・評価する業務です。相手企業の財務状況や信用情報を確認し、商品代金の回収不能などによる損失リスクを防ぐことを目的としています。代金の支払いのほかに、安定した商品・サービスを供給する能力があるのかどうかなどを評価するのも、業務の一環です。最後に債権の保全も、取引先に対するリスク対策の一環としての業務です。
リスクマネジメント課としては国分グループ全体のリスク管理を行っており、会社が事業を進める上でのリスクを洗い出し、関係部署と協力してリスク回避のための体制構築をしたり、法的に問題のない取引スキームの立案を支援したりしています。分かりやすい例で言うと、通販サイトのように個人情報を取り扱う業務において、ちゃんとルールに則って個人情報が管理されているかをチェックするなど、いわゆるコンプライアンスに関わるところをケアする役割ですね。法務部のもうひとつの課である法務課の業務についても紹介すると、新法が制定されたときや既存の法律が改正されたときなどに、現状と照らし合わせてどんな違いがあるのか、どんな対応が必要なのかを明確にし、営業部門に説明して法令遵守を徹底するように取り組んでいます。
CHAPTER_03
攻めと守りの連携を通じて感じる
成長の手応え
トラブルなく企業活動が円滑に行われていること自体が私たちの仕事の意味であり、やりがいであると思っています。営業担当者は得意先にどんどん商品を採用してもらい売上に貢献すること、言い換えればアクセルを踏むことが大きな役割のひとつですが、法務部としては一度立ち止まって冷静にリスクを判断する、ブレーキの役割を担います。営業がどれだけ進めたい案件であったとしても、法的な問題があればNOを突きつけなければならず、時には議論が白熱することもある。そういうときに心がけているのは、相手の意見を頭ごなしに否定しないことです。法律という枠がある以上、絶対に譲れないラインはありますが、だからといって十分な説明もせずに否定してしまうと、信頼関係は築けません。
対話を積み上げて丁寧に説明し、解決できる道筋を一緒に探していく、パートナーシップの構築を心がけています。企業に勤めるまで、相手に寄り添いながら双方の落としどころを探るというような経験がなかったので、説明力や交渉力など成長を感じていますね。
特に印象的だった案件は、大型のテーマパークを運営する得意先向けのフード商品開発に関する契約書審査を行ったときのことです。もともと施設内で販売していたフード商品を、冷凍カテゴリーの通販商品として販売したいという要望があり、現場の営業担当者とともに契約書の対応を行いました。営業担当者は前向きだったんですが、通常の売買や商品の製造開発に関する契約項目に加え、普段は触れることのないライセンスに関する項目についても確認する必要がありました。これまでにない新しいテーマだったので、全くの手探りからのスタートでした。契約で求められている項目に対して国分が実際に対応できるのか、どのようなリスクがあるか等を多くの関係者に協力いただきながら検討を進めていきました。さらに、今回のケースでは契約の相手が得意先の関連会社など複数社あり、責任の所在もさまざまで、非常に複雑な契約だったこと。そして英文での契約だったことも、この案件の難易度を押し上げた要因でしたね。
これらの課題を関係者の皆さんと連携してクリアしながら、私たちが想定外の不利益を被ることのないよう、あらゆる状況を想定して社内での意思決定に必要な情報を揃えていき、ついに商品開発を実現しました。実際に商品化されたのを見たときは達成感を感じましたね。自分の仕事が形になるようなことってあまりないので、余計にそう感じたんだと思います。私たちは立場上、得意先と直接関わることはありませんが、営業の皆さんから「あの契約書うまくいったよ、ありがとう」と言ってもらえると、自分もこの商品が世に出るために一役買ったんだという実感が湧いて、嬉しかったです。
法務部の業務は契約書という書面の上だけで完結するものではなく、実際の取引の詳細まできちんと理解しなければ正しくリスクを把握することはできません。そのためには関係部署との連携が重要だということを、今回の案件を通じて改めて学ぶことができました。
CHAPTER_04
経験の差を埋めるため、
努力を惜しまない
入社後の不安は、法律をずっと学んできたとはいえ、実務の経験が全く無かったということですね。キャリア入社なので周りからは「当然出来るだろう」という感じで見られるかも、ということも気になっていました。ですが始まってみると、担当する案件は基本的に二人一組で対応するため、メイン担当の方に教わりながら覚えていくことができたこと、難易度の低い契約書から丁寧に教えていただいたこともあって、法律の知識による苦労はあまりありませんでしたね。むしろ大変だったのは、食品業界ならではの専門用語や業界用語、取引の流れなどを理解することでした。これはもう、自分で考えても分からないことが多かったので、カッコつけずに素直に質問するようにしたり、いろんな人の話にアンテナを張って耳を傾けたりしていました。少しでも早く覚えて戦力になろうと、しがみついていましたね。
また、国分には公募型研修といって、手挙げ式で希望する社員が自由に受けられる研修プログラムがあります。入社するまでExcelなどのアプリケーションを使ったことがなかったので、1年目の頃は新入社員研修の代わりにさまざまな研修を受講しました。法務部が講師を務める法務研修というプログラムもあり、私たちのメイン業務である契約書の審査や債権保全についての説明、著作権法や下請法など、日常の業務で注意すべき法律知識の啓発などを行っています。入社当初、それらを受講しながら法務部の業務全体を理解するのに役立てていました。今後は私も、社内の方々に法務部の仕事を知ってもらうような活動に関わっていきたいと考えています。
CHAPTER_05
信用を築き、
経営に貢献できる人材へ
今、私が意識しているのは、社内で関わっている方々から「浅野が言うなら仕方ないか」と言ってもらえるような関係性を築くことです。それはつまり国分の社是である「信用」を得るということ。そのために大切なのは、誠実なコミュニケーションを取ることだと思います。例え相手の意向に添えないときでも、あるいは自分がミスをして謝罪しなければならないときでも、常に誠意を忘れずに、相手が何を思っているのかを汲み取り、自分の考えを丁寧に伝えて、相互理解を目指す。それが信用への第一歩だと思っています。
今後の目標は、会社の意思決定や運営方法についても理解を深めていくことです。法務という業務上、グループ各社の経営統括部の方々とやり取りすることが多く、会社の意思決定の仕組みや過程を理解することは、自身の業務のレベルアップにも役立つはず。新規取引を始める際、社内での意思決定にどのくらいの時間が必要か、といった情報を提示できれば営業にとってもメリットになると思うし、財務・業績といった経営視点でのリスク評価や目標管理ができるようになれば、人材としてもより重宝されるようになると思います。
私が感じる国分の良さは、企業としての安定性と、人の優しさです。上司や先輩がしっかりと仕事を教えてくれますし、自分からコミュニケーションを取っていけばちゃんと返してくれる、安心して働ける会社だと思います。その上で、今後も食品業界のトップ企業として新たな領域へと挑戦を続けていく必要があり、それに伴って私たちも新たな法律上の課題をクリアしていかなければなりません。チャレンジ精神と、食の流通を担っていきたいという意思を持った方は、ぜひ国分へお越しください。私も法務部として皆さんの挑戦の手助けができるよう、一緒に伴走していきます。
ONEDAY1日のスケジュール
- 8:45出社、メール確認
- 9:00契約書修正作業
- 11:00得意先に関する保全対応の打ち合わせ
- 12:00昼休み
- 13:00新規取引に関する打ち合わせ
- 14:00契約書修正作業
- 16:00法令対応に関する打ち合わせ
- 17:00契約書修正作業
- 18:00退社