パリからブルゴーニュに向かうと最初に出逢う産地がシャブリ地区。アルプス山脈が形成されるおよそ6000万年前までの4000万年もの間、海底にあったこともあり、土壌は、貝殻の化石とともに、粘土質と小石や砂の混じった石灰質から構成されています。この土壌構成は、畑のある場所によって異なり、その差違がワインの味わいに影響を与えています。こうした理想的な地区に畑を有しながらも、J.モロー社はその立地の良さに甘んじることはありません。専門家を招聘し、畑の衛生管理を徹底。ブドウの開花時から醸造過程を考慮し、剪定して収穫量を抑えるとともに、収穫後はブドウの酸化を避けるため、圧搾のタイミングまできめ細かくコントロール。畑からワイナリーまで徹底したトレーサビリティにより、ワインの品質管理に役立てています。

ステンレスタンクの先駆者

いまではシャブリ生産者の大半が使用しているステンレスタンク。そのステンレスタンクでの醸造をいち早く取り入れたのが、J.モロー社です。これにより、温度管理と衛生管理を徹底。さらに、果実が本来持っている香り高いアロマや、シャブリの特性であるキレのある味わいを引き出すことを可能にしました。ミネラルの風味が豊かで、酸味の利いたドライな味わい。そんなJ.モロー社ならではのシャブリは、こうした先見性から生まれています。